2022年11月29日(火曜日)

【レポート】
『地球を食べる食堂2022~龍が通った道と弥富そば~』を開催しました
(2022年11月26日)

地球を食べる食堂(そば)
 11/26は「地球を食べる食堂~龍が通った道と弥富そば~」でした。
 はじめに向かったのは製粉所。ご案内いただいたのは弥富そば生産組合の宮内欣二さんです。まずはさっき畑から引き抜いてきたという、根っこに土がついたままのソバに触らせてもらいました。ソバは涼しい土地を好み、栄養に乏しい土でも短期間で育つ作物で、古くは飢饉等の時に植えて米の代わりに食べていた、という話も教えてもらいました。目の前には、収穫を終えたそば畑が広がっていました。弥富は山間部にもかかわらず比較的平地が広く日当たりが良い上、水はけが良く質の高いソバが育つ、とのことでした。その後ソバを石臼で挽く作業を見学し、黒い殻が付いた実が、真っ白の粉になっていく行程を見せていただきました。
 続いて向かったのは畳ヶ淵です。どうして弥富はソバの栽培に適した土地があるのか、その秘密を大地の絶景から紐解きました。実は弥富は、約40万年前に起こった伊良尾山(阿武町福賀)の溶岩流が谷を埋めるように流れ下って行った場所で、そのために広くて日当たりがよく水はけも良い土地が広がっているのです。40万年前の噴火や溶岩が流れ下る様子を、宮内さんが自作の巨大な模型を使った迫力の実験で再現してくださいました。
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 そのあとは、溶岩がつくった絶景を見学しに、畳ヶ淵に降りました。ソバ畑の地下の世界が見える場所です。溶岩が冷え固まるときにできた柱上の割れ目「柱状節理」の景色と背景に記念撮影をしたら、昼食会場へ向かいます。
 弥富公民館で、蕎麦打ちの一部を体験しました。職人がこねて準備した蕎麦の塊を、手や綿棒で延ばし、畳んで切るという作業です。お手本を見せてくれた「そば処龍の里やどみ」の奥山明さんの動きは一見簡単のようですが実際にやってみるととても難しく、参加者の皆さんは集中して作業をしていました。自分たちで切った蕎麦を湯がいたら、お待ちかねの実食です。ソバの生産、それを支える大地と、背景をたどる旅を経ての蕎麦の味は格別です。が、その後に職人が切った蕎麦を食べると...同じ材料のはずなのにその味のあまりの違いに驚愕!職人技の凄さを身をもって体感できました。
 今回もとても充実した、楽しい講座となりました。「弥富そば生産組合」「そば処龍の里やどみ」を始め、弥富の皆さんには大変お世話になりました!ありがとうございました!
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