小さな火山が見守る古代の里と港町
大井は、萩に城下町が築かれるまで、この地域一帯の中心地として古代から栄えた町です。海沿いの温暖な気候に加え、「大井川」が氾濫をくり返しながらつくった貴重な平地と、周りを取り囲む小さな火山が波や風を防ぎ、湧き水をもたらす環境で、米づくりを基盤に発展しました。米の裏作としてつくられる玉ねぎは、大井の特産品として知られています。
奈古も小さな火山によって日本海の波や風から守られた天然の良港で、江戸時代には、たたら製鉄の材料である島根から運ばれた砂鉄を船から降ろす港としても機能していました。萩と同様に夏みかんを栽培していた土地を使って、現在では同じく水はけの良い温暖な土地を好むキウイの栽培が盛んです。定置網漁による季節の魚や素潜り漁によるウニ、サザエ、ワカメ等の海産物も1年を通して食卓をにぎわせます。
モドロ岬
約1億年前に超巨大噴火を起こしたマグマが目の前に。地下で躍動していたマグマの記憶に触れよう。
2種類のマグマが混ざり合おうとしてそのまま冷え固まった岩
清ヶ浜(きよがはま)
美しい砂浜は、マグマが冷え固まった花崗岩が、風雨にさらされて砂になったもの。