溶岩が生んだ酒どころ、大根どころ
むつみは海岸から10㎞以上離れた山間地域で、冬には積雪の多い冷涼な気候の土地です。それだけの山奥にもかかわらず、周囲と比較すると広がりのある平地があり、日照時間が長いのが特徴です。「伏馬山」や「権現山」などの火山から溶岩が約8㎞に渡って流れ下り、谷を埋ることでできた地形です。溶岩には雨水が浸み込んでしまうために水の確保が困難ですが、古くから用水路やため池をつくることで米づくりが盛んに行われています。酒米の生産も盛んで、酒米を磨く工場もあり、萩で最も古い酒蔵「八千代酒造」が「大将山」の伏流水を使って昔ながらの方法で日本酒を醸造しています。
伏馬山の溶岩流よりも粘り気の強い溶岩がふき出してできた高さのある溶岩台地「千石台」は、日当たりと水はけの良さ、火山性土壌、冷涼な気候を活かし、中国地方最大の大根産地になっています。一方、麓は風が比較的弱いためハウスでのトマト栽培も盛んです。
龍が通った道(りゅうがとおったみち)
約40万年前に伊良尾山の噴火で出た溶岩が川に沿って流れ下ったルート。
溶岩が冷え固まるときにできるヒビ割れ(柱状節理)が龍のウロコのような独特の景観を生んでいる。
溶岩が冷え固まるときにできるヒビ割れ(柱状節理)が龍のウロコのような独特の景観を生んでいる。
伊良尾山(いらおやま)
阿武火山群の中で最も激しく噴火したと言われている。
マグマのしぶきが冷え固まったスコリアが降り積もってできた。
龍が通った道の始まりの山。
マグマのしぶきが冷え固まったスコリアが降り積もってできた。
龍が通った道の始まりの山。
平山台(ひらやまだい)
溶岩が噴き出してできた平らな台地。
日当たりと水はけがよく、多種多様な果樹が育てられている。
収穫体験をして火山の恵みを堪能しよう。
日当たりと水はけがよく、多種多様な果樹が育てられている。
収穫体験をして火山の恵みを堪能しよう。
宇生賀盆地(うぶかぼんち)
火山に囲まれた湿地が、水田地として利用されている。
伏馬山(ふすまやま)
マグマのしぶきがつくった円錐形の山(スコリア丘)。
伏馬山から流れ出した溶岩の上は農地になっている。
伏馬山から流れ出した溶岩の上は農地になっている。
千石台(せんごくだい)
平らな台地の上は、一面の大根畑。
溶岩が中国地方最大の大根産地をもたらしました。
溶岩が中国地方最大の大根産地をもたらしました。
鍋山(なべやま)
40以上ある阿武火山群の中で唯一の溶岩ドーム。
紫雲山・平原台(しうんざん・ひらばらだい)
紫雲山から流れ出した溶岩でできた大地が平原台。古くから肥沃な土壌として知られている。
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グルメ
米、そば、野菜、果物...。阿武火山群のおかげで農作物の宝庫!
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